フリーランスの確定申告で押さえておきたい8つのポイント

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フリーランス 確定申告

フリーランスの人は、サラリーマンと違って自分で確定申告をして税金を納めなければいけません。
いくらから確定申告が必要なのか、確定申告をしないとどうなるのか、帳簿のつけ方は、必要経費とは・・・さまざまな疑問点があるかと思います。

ここでは、フリーランスの人が確定申告をする際に押さえておきたい8つのポイントについてご説明いたします。
ぜひ参考にしてください。

もくじ

1. 所得が38万円を越えたら確定申告
2. 確定申告をしないと無申告加算税がかかる
3. 「報酬支払調書」をもらった場合
4. フリーランスの確定申告の選択肢3つ
5. 赤字の人ほどオススメなのは青色申告
6. 帳簿の付け方は2種類
7. フリーランスの必要経費のポイント
8. 確定申告で必要な書類

 

1. 所得が38万円を越えたら確定申告

フリーランスや個人事業主の場合、事業から生じた“所得”が基礎控除である38万円(すべての納税者が無条件で引ける控除のこと)を超える場合に確定申告をする必要があります。
ここで注意したいのは「所得」と「収入」の違いです。
所得と収入は同じように見えますが、税法上は全く違います。

所得と収入の違い

  • 収入…入ってくるお金の総額。フリーランスの事業であれば売上高のこと。
  • 所得…入ってきたお金(収入)から必要経費を引いた金額

所得と収入の違い

例えば、フリーランスとしてWeb制作をして得た「収入」が年間50万円とします。
そこから、必要経費として交通費や会議費、通信費、外注費など、事業のために要した費用が年間10万円あったとします。
この場合「所得」は40万円ですので確定申告が必要です。
ただしそこから、社会保険料の支払い(国民健康保険や国民年金)や、生命保険料控除などで基礎控除の38万円を下回った場合は、確定申告をしても納める税金はありません。
極端な例を出しますと、年間の収入が500万円でも、必要経費が480万円かかったのであれば、所得は20万円ですので確定申告は不要です。
ただし、収入が500万円で、必要経費が480万円であることを客観的に証明するためにもこの場合は確定申告をしたほうが良いでしょう。
しない場合でも、帳簿や必要な書類などはしっかり保存しておく必要があります。

2. 確定申告をしないと無申告加算税がかかる

もし確定申告をしなかった場合、無申告加算税が課せられます。
無申告加算税は、納付すべき税額によって、50万円までは15%、50万円を超える部分は20%の割合を乗じて計算した金額が課せられます。
フリーランスの事業にも多い「アフィリエイト」に対しては、国税当局がプロバイダーを通じて税務申告を促す取り組みなどもおこなわれているようです。
ヤフーオークションや楽天ポイントなどのネットビジネスに対しても、各地域の税務署の判断により税務調査が行われる場合があります。
今後はマイナンバー制度が2016年より始まります。
取引先があなたのマイナンバーを紐付けして申告すれば、あなたが確定申告していなくても収入が税務署にバレてしまいます。
無申告を指摘される前に必ず確定申告をしましょう。

 

3. 「報酬支払調書」をもらった場合

フリーランスの場合は、依頼元から「報酬支払調書」が発行される場合があります。

支払調書

報酬支払調書とは、1月1日~12月31日までに報酬を受けた場合に受け取る書類のことで、支払われた報酬額と、報酬に対して天引きした税金の額が記載されています。
この場合は、確定申告をすることで還付を受けられる(税金が返ってくる)場合があります。
源泉徴収税額(天引きされた税金)は、100万円以下の場合だと収入×10.21%で計算され、取引先があなたの代わりに税務署へ納付します。
しかし、この納めた税金には、まだ必要経費(交通費や外注費など)や各種控除(社会保険料や生命保険料控除など)が引かれていない確定していない所得に対する税金なのです。
そのため確定申告をすると、税金を払い過ぎている場合には還付を受けられる場合があります。

 

4. フリーランスの確定申告の選択肢3つ

フリーランスの確定申告の選択肢には以下の3つがあります。

フリーランスの確定申告の選択肢3つ

  • 青色申告65万円控除
  • 青色申告10万円控除
  • 白色申告控除なし

青色と白色
青色申告とは、税務署にあらかじめ届出をしておくと税金面で様々なメリットを受けられる申告方法で、届出をしない、もしくは期限に間に合わなかったなどの場合は全て白色申告になります。
青色申告の1番のメリットは65万円、もしくは10万円を所得から控除し、税金を減らすことができることです。
ただし、65万円の青色申告を選択するにはいくつかの要件があります。
詳しくは「65万円青色申告特別控除のメリットを受けるためのポイント」をご覧ください。
また、青色申告と白色申告の違いについては「青色申告と白色申告の違いを個人と法人で押さえるポイント3」をご覧ください。

 

5. 赤字の人ほどオススメなのは青色申告

上記でフリーランスの確定申告の方法には青色申告と白色申告があることをご説明しましたが、赤字の人ほどオススメなのは青色申告です。
なぜなら、フリーランスの青色申告は、赤字を 3 年繰り越すことができるからです。
赤字を繰り越せるメリットは、 例えば2 期目、 3 期目に黒字となった場合に、 1 期目の黒字と相殺することができます。
黒字を減らすことができれば、納める税金を少なくすることができるのでお得です。

黒字と赤字

 

6. 帳簿の付け方は2種類

フリーランスの帳簿の付け方には2種類あります。

帳簿のつけ方

  • 単式簿記…4/13 (支出)仕入 10,000
  • 複式簿記…4/13 (借方)仕入 10,000 (貸方)普通預金 10,000

65万円の青色申告特別控除をうけたい場合は複式簿記で、さらに発生主義で記帳する必要があります。
発生主義(はっせいしゅぎ)とは、帳簿をつけるタイミングのひとつで、現金の受取りや支出に関係なく「発生した時点」で帳簿に計上します。
複式簿記、発生主義と聞くととても難しく思われますし、実際にそれが面倒で白色申告を選択する方もいます。
しかし、複式簿記や発生主義については、簿記の知識がなくてもポイントをしっかり押さえて会計ソフトを使用すれば決して自分で行うことは無理ではありません。
詳しくは「ド素人でも発生主義の帳簿づけがわかる5つのポイント」「65万円青色申告特別控除のメリットを受けるためのポイント」をご覧ください。

 

7. フリーランスの必要経費のポイント

フリーランスの場合、基本的には「事業に関わるもの」は経費にできます。
経費にするために必要なものは
・レシート
・領収書
・出金伝票
のうちのどれかになります。
レシートが発行される場合は、わざわざ手書きの領収書をもらう必要はありません。
レシート・領収書をもらうことが困難な場合に限り「出金伝票」を起票することで経費にすることができます。
例えば、事業に関係ある慶弔見舞金などの場合です。

その場合は、相手先の名前や金額、日時を書いた出金伝票の作成や、取引の事実のわかる招待状やお礼状をいっしょに保存しておくと良いでしょう。
電車やバスの交通費などは、日付や経路、金額など一ヶ月分を一枚にまとめてもかまいません。

反対に、個人的に使用するもの、家庭用のものなど以下のものは経費には出来ません。

フリーランスが経費にできないもの

  • 個人で使用するもの
  • 家庭用のもの
  • 事業には無関係のもの
  • 生計を一にする家族・親族への支払い
  • 金融機関からの借入金の元金・住宅ローンの元本
  • 敷金
  • 1点の購入価額が10万円を超えるもの
  • 交通違反等の罰金・反則金
 

8. 確定申告で必要な書類

フリーランスの確定申告に必要な書類は、基本的には国税庁サイトからダウンロードできる「確定申告書B」と、1年間に事業で得た収入と支出を記載するための書類の2種類です。
それに加えて、自分で支払った社会保険料(国民年金保険料、国民健康保険料)や、その他に必要に応じて医療費控除や住宅ローン控除など申告します。

収支内訳書を作成するのに使う帳簿や請求書、領収書は保存しておく必要はありますが、提出の必要はありません。
それぞれに保存期間がありますのでまとめておきましょう。

確定申告に必要な書類

  • 確定申告書B(2ページ)…国税庁サイトよりダウンロード
  • 収支内訳書の一般用(2ページ)…白色申告用。国税庁サイトよりダウンロード
  • 青色申告決算書(4ページ)…青色申告用。国税庁サイトよりダウンロード
    (以下、必要な場合のみ)
    ・国民健康保険控除証明書
    ・国民年金保険料控除証明書
    ・小規模企業共済等掛金控除証明書
    ・住宅ローン控除
    ・寄付金控除(ふるさと納税をした場合など)
    ・医療費控除
    ・雑損控除
    ・配偶者控除
    ・扶養控除
    ・寡婦(夫)控除
    ・障害者控除

提出はいらないが、申告に必要な書類と保存期間
・収入や、必要経費を記載した帳簿(法定帳簿)…保存期間7年
・業務に関して作成した上記以外の帳簿(任意帳簿)…保存期間5年
・決算に関して作成した書類…保存期間5年
・受領した請求書、納品書、送り状、領収書など…保存期間5年

最後に

いかがでしたでしょうか。
フリーランスの確定申告は、自分で計算をして申告しなくてはいけないので大変なところもあると思います。

上記の8点を押さえて、正しく確定申告をしてください。

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