払った税金が返ってくる!会社員とフリーランスの確定申告還付

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確定申告還付

確定申告の還付(かんぷ)とは、払いすぎた税金を返してもらうことができる申告方法です。
税金は、納めすぎても自動的には戻ってきません。
手続きをして払い過ぎた税金はしっかり返してもらいましょう。

ここでは確定申告の還付の方法などについてお話しします。
ぜひ参考にしてください。

もくじ

1. 還付の期間は5年間いつでもOK
2. [会社員] 確定申告の還付の例
2-1. 年末調整で控除できないものがある場合
2-1-1. 医療費控除
2-1-2. 初めての住宅ローン控除
2-1-3. 寄附金控除(ふるさと納税含む)
2-1-4. 雑損控除
2-2. 年末調整で控除できるものをしなかった場合
2-3. 年度の途中で退社し、そのままどこにも就職しなかった場合
2-4. 本業以外に2箇所給与を受けている場合
2-5. 特定支出控除
3. [個人事業主・フリーランス] 確定申告の還付の例
3-1. 年度の途中で会社員を辞め、フリーランスになった場合
3-2. 取引先から「報酬支払調書」をもらった場合
4. 確定申告の還付の手順

 

1. 還付の期間は5年間いつでもOK

通常の確定申告の期間は2月16日~3月15日ですが、確定申告の還付(還付申告)は、通常の確定申告期間とは関係なく、翌年1月1日から5年間いつでも提出ができます。(ただし、確定申告の修正である「更正の請求」の期限は1年です)
例えば、平成27年分の還付をうけたい場合は、平成28年1月1日から5年間、平成32年12月31日までの期間内であればいつでも申告できます。
通常の確定申告の時期は税務署が非常に混み合いますから、手続きをしても還付金の振込に1ヶ月以上かかる場合があります。
5年以内であればいつでも申告できるので、この時期はさけたほうが良いでしょう。

 

2. [会社員] 確定申告の還付の例

会社員の確定申告の還付にはいくつかパターンがありますのでご紹介します。

 

2-1. 年末調整で控除できないものがある場合

通常、会社員は会社で年末調整をしているため確定申告の必要はありません。
しかし、年末調整では控除できない、つまり所得から引けるものがあるのに会社では手続きできないものがあります。

・医療費控除
・初年度の住宅ローン控除
・寄付金控除(ふるさと納税含む)
・雑損控除

上記の4つの控除は、年末調整では手続きできないため、還付をうけたい場合は自分で確定申告をする必要があります。

 

2-1-1. 医療費控除

医療費控除とは、自分や家族が病気や怪我のために病院にかかった治療費や、薬局で買った風邪薬などの医療費などを、所得から控除できるものです。
自分と家族を合わせた医療費の合計から、保険で補てんされた金額を引いたものが「10万円」を超えた場合に控除の計算対象になります。
(ただしその年の総所得金額が200万円未満の人は、10万円ではなく、総所得の5%を越えた場合が控除の計算対象です)

医療費控除

医療費控除の簡単な計算は、「医療費控除簡易計算」のサイトをご参考にしてください。

 

2-1-2. 初年度の住宅ローン控除

住宅ローン控除とは、年末調整で差し引かれた源泉所得税のうち、平成27年度であれば年末のローン残高の1%が10年間にわたり所得税の額から控除されます。

住宅ローン控除

初年度の住宅ローン控除を受けたい場合は年末調整では手続きできないため、確定申告が必要になります。
一度、確定申告を行えば、2回目以降は年末調整で還付を行えるようになります。

 

2-1-3. 寄附金控除(ふるさと納税含む)

寄附金控除とは、ある特定の団体(赤十字や市区町村など)に寄附をした時、寄附金額から2000円を引いた金額を所得税等から控除できるというものです。
ふるさと納税もこの寄附金控除にあたります。
ふるさと納税は、以前は必ず確定申告が必要でしたが、ある一定の条件を満たせば、会社員は確定申告が不要となりました。
詳しくは「今さら聞けない「ふるさと納税」の仕組みと8つのポイント」をご覧ください。
ふるさと納税の還付の計算は「ふるさと納税計算シミュレーション」を参照してください。

 

2-1-4. 雑損控除

雑損控除とは、災害や盗難・横領などによって損害を受けた場合に、所得から控除できるものです。
雑損控除は、自然災害のような予期せぬ被害が対象となり、盗難の場合には、盗難されたものが生活上必要な場合のみ対象となります。
また、振り込め詐欺のような、詐欺や恐喝は対象となりません。

 

2-2. 年末調整で控除できるものをしなかった場合

年末調整で控除できるものをうっかりしなかった場合も、確定申告をして還付を受けることができます。
以下の場合です。

・生命保険料控除・地震保険控除・小規模企業共済控除などを提出しなかった
・自分で払っている社会保険料控除(国民年金・国民健康保険)を提出しなかった
・住宅ローン控除(2年目以降)を提出しなかった
・扶養家族が増えた・結婚したなどを会社に言ってなかった

以上のような場合は、もう会社では年末調整はしてもらえませんので、自分で確定申告をして還付をうけます。

 

2-3. 年度の途中で退社し、そのままどこにも就職しなかった場合

年度の途中で退社し、そのままどこにも就職しなかった場合も、確定申告で還付を受けられる場合があります。
会社員は、所得税を毎月の給料やボーナス等から源泉徴収(給与天引き)されます。
この源泉徴収はおおよその計算で行うことから、給与天引きされた金額は、必ずしもその人が納めるべき金額と一致しない場合があります。
そこで、確定申告によってこの過不足額を精算します。
年度途中で退職した同じ年に再就職をした場合は、原則として新しい勤務先で前の勤務先の給与を含めて年末調整をすることになっていますから、確定申告は不要です。

 

2-4. 本業以外に2箇所給与を受けている場合

本業以外にアルバイトなどをしていて2箇所から給与を受けている場合は、確定申告により還付される場合があります。
同じ給与所得である場合には、本業である会社は「主たる給与」、副業は「従たる給与」と言います。
主たる給与は、会社で年末調整をしてくれるので確定申告は不要です。しかし、副業でアルバイトをしている場合などは、従たる給与は会社では年末調整ができないため、確定申告が必要になります。
ただし、従たる給与が年間20万円を超えない場合は、確定申告は不要ですが、その場合でも還付申告をすることにより税金が戻ってくる可能性があります。
還付申告をすることで納めすぎた税金を取り戻すことができることもありますが、場合によっては納税することもあります。

 

2-5. 特定支出控除

特定支出控除とは、仕事にかかわる支払いが多い場合に控除できるものです。

特定支出控除の例

  • 仕事に関する図書の購入費用
  • 仕事に関する衣類の購入費用(スーツ・制服など)
  • 仕事に関する交際費用(接待費、お中元、お歳暮など)
  • 個人で負担している通勤交通費
  • 転勤に伴う引っ越し費用(自費分)
  • 単身赴任者の帰宅にかかる費用(自費分)
  • 研修費用(自費分)
  • 資格費用(対象あり)

上記の支出で、要件を満たせば還付申告をすることができます。
例えば年収600万円の場合、87万円以上の支出があった場合に利用できます。
つまり、600万円の年収の場合、スーツとお中元、お歳暮の費用で30万円の支出の場合は還付申告はできません。

特定支出控除

 

3. [個人事業主・フリーランス] 確定申告の還付の例

フリーランスの場合は、事業から生じた所得が38万円を超えた場合に確定申告が必要です。
確定申告の還付とは、あらかじめ天引きされている税金を取り戻すことですから、普通はまだ確定申告をしていないフリーランスには戻ってくる税金はないはずです。
しかし、以下の2つの場合には、フリーランスであってもすでに納めている税金がありますので、確定申告をすることで還付を受けられる場合があります。

 

3-1. 年度の途中で会社員を辞め、個人事業主・フリーランスになった場合

年度の途中で会社員を辞め、その後に個人事業主・フリーランスになった場合に、確定申告で還付を受けられる場合があります。
会社員は、所得税を毎月の給料やボーナス等から源泉徴収(給与天引き)されます。
この源泉徴収はおおよその計算で行うことから、給与天引きされた金額は、必ずしもその人が納めるべき金額と一致しない場合があります。
そこで、確定申告によってこの過不足額を精算します。
会社員の所得とフリーランスの所得を合算し、各種控除を引いて計算した所得税が、すでに会社から源泉徴収された税金よりも少ない場合は還付になります。

フリーランス還付1

 

3-2. 取引先から「報酬支払調書」をもらった場合

個人事業主・フリーランスの場合は、取引先から「報酬支払調書」をもらう場合があります。
この場合は、確定申告をすることで還付を受けられる場合があります。
報酬支払調書とは、その年の報酬がいくら支払われて、いくら税金として納めたかが記載されています。
源泉徴収額(天引きされた税金)は、100万円以下の場合だと収入×10.21%で計算され、取引先があなたの代わりに税務署へ納付します。
しかし、この納めた税金には、まだ必要経費(交通費や外注費など)や各種控除(社会保険料や生命保険料控除など)が引かれていない確定していない税金なのです。
そのため確定申告をすると、税金を払い過ぎている場合に還付を受けることができるのです。

フリーランスの確定申告の還付

 

4. 確定申告の還付の手順

還付申告の提出先は、自分の居住地または事業所を管轄する税務署になります。
還付申告の方法には3種類あります。

・直接持参する
・郵送する
・ネット(e-tax)で申告する

また、確定申告の手順は以下の通りです。
1. 必要書類を集める
2. 記入用紙の入手
3. 申告書に記入する
4. 最寄りの税務署へ提出する

記入方法がよくわからない時は、必要書類を持って直接税務署に行って、聞きながら手続きしても良いでしょう。
確定申告の還付の相談は無料で行っています。
自分の居住地を管轄する税務署は、国税庁HPの「国税局・税務署を調べる」で検索することができます。

また、家にパソコンとプリンタがあれば、国税庁HPの「確定申告書等作成コーナー」で「書面提出」を選んで申告書に数字を入力、作成し、プリントアウトして郵送するのがスムーズです。
郵送方法は、切手を貼った普通郵便で大丈夫です。
ただ「信書」でないといけないため、ゆうパックやゆうメール、宅急便は使えません。
レターパックは信書が送れますので大丈夫です。

ネット(e-tax)は利用開始の届出が必要だったり、住基カードや専用機材が必要なので、一回限りの還付申告であればあまりオススメはしません。

最後に

いかがでしたでしょうか。
還付申告は、5年以内であればいつでも申告できる、というのは意外と知られていないことだったのではないでしょうか。
時間がある時にぜひチャレンジしてみてください。

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